輸入牛肉をめぐって日本とアメリカの間で物議をかもしています。これは牛肉ばかりでなく輸入食品全般についていえることです。 そもそも、
食の根幹は自分の食べ物は自分で集めるということです。そこから、
終戦前の日本では「三里(四里)
四方のものを食すれば病せず」といわれていました。 終戦後六十年あまり、
日本政府の食糧政策の誤りによって自給率が四十%を切ってしまった現状にあっても、
基本的な概念として、
自給自足の大切さは心に留めておかねばならないと思います。 草食動物であれ肉食動物であれ、生きもの以外のものは一切口にしていません。
生きものは必ず死にます。
死ねば腐ります。
したがって「腐るものを腐る前にたべること」もきわめて大切なことです。 その点を考えた時、
自分の住んでいる土地から離れれば離れるほど、農薬や食品添加物を大量に使わざるをえなくなります。 たとえば、いま大量に輸入されている中国の野菜類には、日本の二.三百倍の農薬が使われています。
識者の中には「毒菜」という酷しい表現をして
いる方もあります。 より距離の離れた熱帯の果物になるともっと深刻です。
輸入バナナの場合には、日本の二.四千倍の農薬が使われています。
バナナの生産現場では、農薬散布後三日間は防護服で全身を覆って作業しなければならないことが、
服務規定書にはっきり記されています。 海を渡って日本に着けば農薬はやや薄れます。
それでも日本の検査官が輸入バナナやオレンジを検査する時には、
防毒マスクをかけて作業しなければならないのです。 それを子どもたちが直接口にすれば、
心身ともにさまざまな悪影響が及ぶのは避けられないでしょう。 安価であるという理由だけで、
安易に輸入食品を食卓にとり入れないよう、すべてのご両親に切望いたします。 |