一度しかない人生を楽しく過ごすにはどうすればよいのでしょうか。私なりに少しでも楽しむためにスケジュールを組むとしたら、こんな形になると思います。
まず二十歳代までは体力作りに励みます。健康でなければ人生の楽しみは限定されてしまいますし、豊かな老後も約束されません。
三〇歳代に入ったら、本業以外の人も含めてネットワーク作りを開始します。私の場合はこれが四〇歳代にずれこんでしまいました。
それでも七十八歳の現在、いま医者の仲間より趣味の仲間の方がはるかに多いのです。それは四〇歳代からのネットワーク作りの成果であり幸せに思っています。
そして、六〇歳を過ぎ定年を迎えてからは肩書きをはずして人とつき合い、できるだけ多くの友人を作ることです。
そのためには、四〇歳代から、そろそろ老後をみすえて仕事と趣味を並行していただきたいものです。
「四〇歳代で新しいことを始めるのは、肥沃な土地に種をまくようなものだ」といいますが、この時期に種をまくと老後の豊かな稔りが期待できます。
私は少しおくれはしたものの、四〇歳代から老後に向けてのスタートを切ったため、今日の友人や趣味に恵まれることができました。
趣味や友人を始め、豊かな人生を送るには、それ相応の助走期間が必要になるのです。
四〇歳代までは仕事中心の第一の人生。これはどんどん伸びてゆく時ですから、その間は可能性を追求していきます。四〇歳代から六〇歳代までは仕事と趣味を並行させながら少しずつ仕事の量を減らしていきましょう。
そして、定年以降は、できるだけ多くの友人と、できるだけ多くの趣味を身につけて第二の人生を楽しみたいものです。
もし、こうしたことに気づかず、スタートがおくれたとしても、気づいた時から始めればいいのです。 |